mitsunori
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ibus-mozc(日本語変換)のインストール

Sat Feb 23, 2013 1:39 pm

mitsunoriと申します。

Raspberry Piにibus-mozcをインストールしましたので報告します。

mozcは、Googleがオープンソースで開発している日本語入力メソッドで、
ibus-anthyより変換精度が高いことで知られています。
Raspbianでは、apt-getによりibus-anthyをインストールすることが可能
ですが、ibus-mozcはまだ提供されていないようです。そこで今回、下記
「参考」の項目に基づいてibus-mozcをRaspberry Pi上でコンパイルし
動作を確認しました。

手順:
(1) 関連ツール・ライブラリ等のインストール
$ sudo apt-get update
$ sudo apt-get install g++ python libibus-1.0-dev libssl-dev libdbus-1-dev libglib2.0-dev subversion devscripts debhelper libqt4-dev libzinnia-dev tegaki-zinnia-japanese libgtk2.0-dev libxcb-xfixes0-dev

(2) ibus-mozcのソースコード入手
$ cd ~/; svn co http://src.chromium.org/svn/trunk/tools/depot_tools;
$ export PATH="$PATH":`pwd`/depot_tools
$ mkdir -p ~/src/mozc; cd ~/src/mozc; gclient config http://mozc.googlecode.com/svn/trunk/src; gclient sync

(3) build_toolのビルド
$ cd ~/src/mozc/src; python build_mozc.py gyp
$ python build_mozc.py build_tools -c Release

(4) ibus_mozcのビルド
$ python build_mozc.py build -c Release unix/ibus/ibus.gyp:ibus_mozc unix/emacs/emacs.gyp:mozc_emacs_helper server/server.gyp:mozc_server gui/gui.gyp:mozc_tool renderer/renderer.gyp:mozc_renderer

ここで、以下のファイルの生成で「エラー137」を発生し止まりました。
out_linux/Release/obj/gen/data_manager/oss/embedded_dictionary_data.h

参考(4)に「エラー 137」について「メモリ不足になっていないか確
認」との記載があります。参考(2)でもこのファイル生成のタイミング
でエラーで止まっている模様です。
ものは試しで、X-Windowを終了することにより、この後の処理が継続
して実行できました。メモリ不足の可能性がありますので、256MBのモ
デルだと難しいかもしれません。

(5) インストール
参考(3)に従い、以下の処理を行いました。

ibus_mozc /usr/lib/ibus-mozc/ にコピー(属性変更:root.root)
ibus-engine-mozcにファイル名を変更
mozc.xml /usr/share/ibus/component/ にコピー (属性変更:root.root)
記述を一部変更
mozc_server /usr/lib/mozc/ へコピー (属性変更:root.root)
mozc_tool /usr/lib/mozc/ へコピー (属性変更:root.root)


$ sudo mkdir -p /usr/lib/ibus-mozc/
$ sudo cp -p ~/src/mozc/src/out/Release/ibus_mozc /usr/lib/ibus-mozc/ibus-engine-mozc
$ sudo chown root:root /usr/lib/ibus-mozc/ibus-engine-mozc
$ sudo cp -p ~/src/mozc/src/unix/ibus/mozc.xml /usr/share/ibus/component/
$ sudo chown root:root /usr/share/ibus/component/mozc.xml
$ sudo chmod -x /usr/share/ibus/component/mozc.xml
$ sudo vi /usr/share/ibus/component/mozc.xml
変更前: /usr/libexec/ibus-engine-mozc
変更後: /usr/lib/ibus-mozc/ibus-engine-mozc
$ sudo mkdir -p /usr/lib/mozc/
$ sudo cp -p ~/src/mozc/src/out/Release/mozc_server /usr/lib/mozc/
$ sudo cp -p ~/src/mozc/src/out/Release/mozc_tool /usr/lib/mozc/
$ sudo chown root:root /usr/lib/mozc/*

(6) 再起動および設定
Raspberry Piの再起動後に、IBusの設定により「インプットメソッドの選択」から
mozcを選んでください。

これで、ibus-mozcによる日本語入力が行えるようになります。

雑感:
ビルド時間は「かなりかかった」以上のことはわかりません。
1回目のビルドは、就寝前に流して翌朝にエラーになっていることを
確認しました。2回目のビルドは、朝、外出前に流して夕方に帰宅後
の確認です。クロスビルド環境を立ち上げることも考えましたが、
最初のapt-getでインストールされるライブラリ等の数から見送り
ました。
なお、2回目のビルドでは、1回目の結果を消さずに実施しています。
このため、他にも問題があるかもしれませんので予めご承知いただ
きたくお願いいたします。

ところで、実際にRapberry Pi上でibus-mozcの動作させたところ、
個人的には変換精度はともかく、動作速度の点でibus-anthyの方
がよいのではないかと思った次第です。今回、インストールしたメディ
アは、SanDiskのClass4のメディアでしたので、より高速のメディアを
使用すればこの見解はかわったかもしれません。

apt-getからインストールできない理由は速度の点で採用されなかっ
たのではないかと思うところです。


参考:
上記ibus-mozcをコンパイルする方法は、以下のページで参考にしま
した。貴重な情報を公開いただきありがとうございました。

(1) mozc
http://code.google.com/p/mozc/wiki/Linu ... structions
本家です。

(2) おもいたったがきちじつ
http://namakemono345.com/kichijitsu/Ras ... /mozc.html
「mozcをインストールして日本語入力」
Rapsberry Piにibus-anthyをインストールする方法と、ibus-mozc
をビルドする方法が紹介されています。

(3) 箕面市役所Edubuntu日記
http://blog.goo.ne.jp/minoh_edubuntu/e/ ... 4abfe7a255
「Ubuntu × google 日本語入力 Mozc = 最強!」
ubuntu上にibus-mozcをインストールする方法が紹介されています。

(4) ArchLinux
https://wiki.archlinux.org/index.php/Mo ... 8%AA%9E%29
「Mozc (日本語)」


以上、ご参考まで。

mitsunori

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Re: ibus-mozc(日本語変換)のインストール

Tue Feb 26, 2013 2:36 pm

mitsunoriと申します。

ibus-mozcのコンパイル及びインストールの追試を行いましたので
報告します。

結果:
(1) x-windowを終了してからビルドすることにより問題は発生しま
せんでした。
(2) インストールにおいてディレクトリ名の誤記がありました。
訂正結果は下記を参照願います。



1. 実行環境
(1) 本体
Raspberry Pi model B rev2 (512MBモデル)
(2) SDカード
Silicon Power class4 16GB
(3) OS
2013-02-09-wheezy-raspbian.zip
(4) その他
ibus-anthyをインストール済み。関連daemonは動作しています。
ibus-mozcのインストール後は、ibus-anthyとibusの設定で切
り替えています。

2. ビルド時間
下記の手順をスクリプト化し一括で実行しています。
(コマンドを並べただけで、何の工夫もありません)
apt-getによるダウンロードにおいて容量とインストールの許可の
確認がありましたが、たまたますぐ近くにいたのでここでのロス時間
はありません。

--------------
sudo apt-get update
sudo apt-get install g++ python libibus-1.0-dev libssl-dev libdbus-1-dev libglib2.0-dev subversion devscripts debhelper libqt4-dev libzinnia-dev tegaki-zinnia-japanese libgtk2.0-dev libxcb-xfixes0-dev
cd ~/; svn co http://src.chromium.org/svn/trunk/tools/depot_tools;
export PATH="$PATH":`pwd`/depot_tools
mkdir -p ~/src/mozc; cd ~/src/mozc; gclient config http://mozc.googlecode.com/svn/trunk/src; gclient sync
cd ~/src/mozc/src; python build_mozc.py gyp
python build_mozc.py build_tools -c Release
python build_mozc.py build -c Release unix/ibus/ibus.gyp:ibus_mozc unix/emacs/emacs.gyp:mozc_emacs_helper server/server.gyp:mozc_server gui/gui.gyp:mozc_tool renderer/renderer.gyp:mozc_renderer
--------------

(1) 開始からibus-mozcのビルド完了まで
約4:10
(2) ビルドだけの時間
約3:20

なお、上記はx-windowを終了してから実行しています。
エラーは発生しませんでした。

3. インストール
下記の手順をスクリプト化し一括で実行しました。

--------------
sudo mkdir -p /usr/lib/ibus-mozc/
sudo cp -p ~/src/mozc/src/out_linux/Release/ibus_mozc /usr/lib/ibus-mozc/ibus-engine-mozc
sudo chown root:root /usr/lib/ibus-mozc/ibus-engine-mozc
sudo cp -p ~/src/mozc/src/out_linux/Release/obj/gen/unix/ibus/mozc.xml /usr/share/ibus/component/
sudo chown root:root /usr/share/ibus/component/mozc.xml
sudo chmod -x /usr/share/ibus/component/mozc.xml
sudo mkdir -p /usr/lib/mozc/
sudo cp -p ~/src/mozc/src/out_linux/Release/mozc_server /usr/lib/mozc/
sudo cp -p ~/src/mozc/src/out_linux/Release/mozc_tool /usr/lib/mozc/
sudo chown root:root /usr/lib/mozc/*
--------------

なお、前回の報告においてディレクトリに誤記がありました。
下記の通り、訂正します。申し訳ございません。

呉: ~/src/mozc/src/out/
正: ~/src/mozc/src/out_linux/

呉: ~/src/mozc/src/unix/ibus/mozc.xml
正: ~/src/mozc/src/out_linux/Release/obj/gen/unix/ibus/mozc.xml

以上、ご参考まで。

mitsunori

mitsunori
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Re: ibus-mozc(日本語変換)のインストール

Thu Feb 28, 2013 3:01 pm

mitsunoriと申します。

ibus-mozcビルドに関する追試(2)です。
この報告では、ibus-mozcビルドが途中でメモリ不足を示すエラーに
より異常終了する点について、zramを使用することにより回避可能か
確認するものです。

1. 概要
前回までの報告では、ibus-mozcのビルドではメモリが不足するため
x-windowを終了しコンソール上で操作することによりこの問題を回避
していました。これでも問題は無いのですが、今ひとつの印象がありま
す。この報告では、「メモリが無ければスワップを使えばいいじゃない」
という発想に基づき、zramを導入することによりスワップを確保し、
x-window上のshellからibus-mozcのビルドを確認します。また、こ
の時、ビルド時間の測定も行いzramの導入による影響を確認します。


2. 結果
2.1 ビルド結果
以下の条件でビルドを行い、エラーを発生せずに完了できることを確
認しました。

2.2 条件
前回の報告でibus-mozcをインストールした環境を使用します。
(1) 本体
Raspberry Pi model B rev2 (512MBモデル)
(2) SDカード
Silicon Power class4 16GB
(3) OS
2013-02-09-wheezy-raspbian.zip
(4) ibus-mozcのソースコード
前回ビルドした結果に対して、次のコマンドを実行することによりバイ
ナリのクリーンアップを実施したものを使用します。
$ python build_mozc.py clean
(5) その他
ibus-anthy、ibus-mozcをインストール済み。
また、midori、lxterm(3つ)、leafpadを動作させています。


2.3 実行時間
zram導入前のビルド時間と導入後のビルド時間を比較した結果、
若干の性能低下は見受けられましたが、有意な差は確認できません
でした。

ビルドだけの時間比較
zram導入前: 約3:20
zram導入後: 約3:25

5分の性能低下が発生していますが、余分なアプリケーションが動作
していますので、目安程度にお考えください。(3時間の内の5分です。
誤差でしょ。)
性能測定は別の手段を取るべき、なんでしょう。

3. zramの設定方法
3.1 設定内容
/etc/rc.local の"exit 0"の前に以下の設定を行なっています。

------
# enable zram
modprobe zram
echo $((256 * 1024 * 1024)) > /sys/block/zram0/disksize
mkswap /dev/zram0
swapon -p 1 /dev/zram0
------

3.2 設定後の/etc/rc.localの内容
------ここから---------------------------
#!/bin/sh -e
#
# rc.local
#
# This script is executed at the end of each multiuser runlevel.
# Make sure that the script will "exit 0" on success or any other
# value on error.
#
# In order to enable or disable this script just change the execution
# bits.
#
# By default this script does nothing.

# Print the IP address
_IP=$(hostname -I) || true
if [ "$_IP" ]; then
printf "My IP address is %s\n" "$_IP"
fi

# enable zram
modprobe zram
echo $((256 * 1024 * 1024)) > /sys/block/zram0/disksize
mkswap /dev/zram0
swapon -p 1 /dev/zram0

exit 0
------ここまで---------------------------



A1. zramの設定に関する参考情報

Raspberry Piにおけるzramの設定方法は以下を参考にしました。
有用な情報を提供いただきありがとうございました。

- もぐてっく
http://moguno.hatenablog.jp/entry/20121021/p1


- Raspberry_Pi (K.I.Matohara)
http://hpv.cc/~maty/pukiwiki1/index.php?Raspberry_Pi

タイトルが"matoken's wiki"となっていますがが、こちらのフォー
ラムでお見かけするmatokenさんと同じ方でしょうか?


A2. ビルド中のswap使用状況(例)

以下は、ibus-mozcのビルド中におけるSwapの使用状況を表示し
たものです。(freeコマンドの実行結果: 気が向いた時の手作業
結果です)

以下の例では、Swap領域364,536に対し99,132byteから57,068byte
まで使用量が変動しています。

-----
[email protected] ~ $ free
total used free shared buffers cached
Mem: 448776 291080 157696 0 19472 145548
-/+ buffers/cache: 126060 322716
Swap: 364536 0 364536
[email protected] ~ $ free
total used free shared buffers cached
Mem: 448776 220708 228068 0 7856 88096
-/+ buffers/cache: 124756 324020
Swap: 364536 99132 265404
[email protected] ~ $ free
total used free shared buffers cached
Mem: 448776 234332 214444 0 7868 88916
-/+ buffers/cache: 137548 311228
Swap: 364536 98792 265744
[email protected] ~ $ free
total used free shared buffers cached
Mem: 448776 224536 224240 0 7904 89520
-/+ buffers/cache: 127112 321664
Swap: 364536 98616 265920
[email protected] ~ $ free
total used free shared buffers cached
Mem: 448776 381016 67760 0 6424 119776
-/+ buffers/cache: 254816 193960
Swap: 364536 57068 307468
[email protected] ~ $
-----

以上ご参考まで。

mitsunori

mitsunori
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ibus-mozc(日本語変換)のインストールに関連した性能測定(UnixBench)

Mon Mar 04, 2013 1:32 pm

mitsunoriと申します。

Raspberry Piの性能測定をUnixBenchにより実施しましたので報告します。
本性能測定は、zram(RAMを使用したswap)の導入によるシステム性能への
影響調査を目的とします。

1. 概要
zramは、下記、参考(2)に「この機能はネットブックや他の低パワーラップトッ
プ、仮想化デバイスや、特に組み込みデバイス、フラッシュメモリを使用するも
の、の場合に利点がある」との記載があります。先日、ibus-mozcのビルドに
おいてzramを導入しその効果を確認していますが、zramは圧縮と展開を行う
関係上、性能面にある程度の違いが出るのではないか、との推測により以下
の性能測定を実施します。

今回、このUnixBenchを使用し、zramを使用していない状態(Raspbian初
期状態)とzramの設定を行った場合について性能測定を行いzramの導入
によりどの程度の影響を受けるか調査を行いました。また、zramと共にX-
Windowを使用する場合と使用しない場合についても測定を実施します。

具体的には、下記(1)〜(4)においてUnixBenchによる性能測定を行いま
す。

(1) zram:未使用, X-Window:未使用
(2) zram: 使用, X-Window:未使用
(3) zram:未使用, X-Window:使用
(4) zram: 使用, X-Window:使用


2. 測定環境
(1) 本体
Raspberry Pi model B rev2 (512MBモデル)
(2) SDカード
Silicon Power class4 16GB
(3) OS
2013-02-09-wheezy-raspbian.zip
(4) クロックの設定
標準です。
(5) その他
ibus-anthy, ibus-mozcをインストール済み。関連daemonは動
作しています。

3. UnixBenchのビルド
(1) UnixBenchのビルドおよび実行方法
$ cd ~
$ tar zxvf UnixBench5.1.3.tgz
$ cd UnixBench
$ ./Run
これで、ビルドおよび性能測定が実行されます。

(2) UnixBenchのビルドだけ行う方法
$ cd ~
$ tar zxvf UnixBench5.1.3.tgz
$ cd UnixBench
$ make all

4. 設定
zramを使用するためには以下の設定が必要です。

4.1 zramを使用する場合の/etc/rc.localの内容(標準)
------ここから---------------------------
#!/bin/sh -e
#
# rc.local
#
# This script is executed at the end of each multiuser runlevel.
# Make sure that the script will "exit 0" on success or any other
# value on error.
#
# In order to enable or disable this script just change the execution
# bits.
#
# By default this script does nothing.

# Print the IP address
_IP=$(hostname -I) || true
if [ "$_IP" ]; then
printf "My IP address is %s\n" "$_IP"
fi

exit 0
------ここまで---------------------------

4.2 zramを使用する場合の/etc/rc.localの内容
------ここから---------------------------
#!/bin/sh -e
#
# rc.local
#
# This script is executed at the end of each multiuser runlevel.
# Make sure that the script will "exit 0" on success or any other
# value on error.
#
# In order to enable or disable this script just change the execution
# bits.
#
# By default this script does nothing.

# Print the IP address
_IP=$(hostname -I) || true
if [ "$_IP" ]; then
printf "My IP address is %s\n" "$_IP"
fi

# enable zram
modprobe zram
echo $((256 * 1024 * 1024)) > /sys/block/zram0/disksize
mkswap /dev/zram0
swapon -p 1 /dev/zram0

exit 0
------ここまで---------------------------


3. 結果
測定結果を以下に示します。
なお、性能測定時間(プログラム実行時間)は約30分でした。

System Benchmarks Index Score (他の項目は添付します)
(1) zram:未使用, X-Window:未使用 95.1
(2) zram: 使用, X-Window:未使用 95.3
(3) zram:未使用, X-Window:使用 94.1
(4) zram: 使用, X-Window:使用 94.2

4. 所感
zramは、圧縮処理を行なっているため導入前に対して差分が出るものと
推測していましたが、ほぼ性能差が無いだけでなく大半の項目において
若干性能が向上しています。
UnixBenchの測定結果の範囲では、zramを導入することにより、性能低
下を伴わずにswapの効果が得られる、という結果となりました。今回、
class4のSDカードを使用していますが、class10でアクセス速度が速い
製品においてUnixBenchを実行すればFile Copy関連の項目が向上す
るものと推測します。


5. 参考
本報告にあたり、以下を参考にしました。
有用な情報を提供いただきありがとうございました。

(1) UnixBenchの入手先:
http://code.google.com/p/byte-unixbench/

UnixBenchは、UNIX系OSの性能測定に使用されるツールで、現在は
Ver.5.1.3がリリースされています。このプログラムは、以下の項目の測定を
行い、Sun SPARC Station20 model61(メモリー:128MB、コントローラは
「SPARC Storage Array」、OS: Solaris 2.3)を指標として性能を示しま
す。詳細は、UnixBench5.1.3.tgzに含まれるUSAGEファイルをご覧ください。

測定項目:
- Dhrystone 2 using register variables
- Double-Precision Whetstone
- Execl Throughput
- File Copy 1024 bufsize 2000 maxblocks
- File Copy 256 bufsize 500 maxblocks
- File Copy 4096 bufsize 8000 maxblocks
- Pipe Throughput
- Pipe-based Context Switching
- Process Creation
- Shell Scripts (1 concurrent)
- Shell Scripts (8 concurrent)
- System Call Overhead


(2) 【ZRAM】zramが流行ってるみたいなので使うため調べてみた【みた】
http://thjap.org/android/397.html


以上ご参考まで。

mitsunori
Attachments
RaspberryPi-UnixBench.tar.gz
UnixBench実行結果
(2.77 KiB) Downloaded 563 times

mitsunori
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Re: ibus-mozc(日本語変換)のインストール

Tue Jun 04, 2013 1:47 pm

mitsunoriと申します。

2013-05-25-wheezy-raspbianがリリースされましたので、ibus-mozc
のインストール追試を実施しましたので報告します。


目次
-----------------------------------------------
1. 概要
2. 動作環境
3. システム設定
3.1 raspbianのインストールおよびアップデート
3.2 日本語環境のインストール
3.3 zramの設定方法
4. ibus-mozcのビルド
4.1 関連ツール・ライブラリ等のインストール
4.2 ibus-mozcのソースコード入手
4.3 build_toolのビルド
4.4 ibus_mozcのビルド
4.5 インストール
5. 動作
5.1 バージョンの表示
5.2 その他
-----------------------------------------------

1. 概要
mozcは、Googleがオープンソースで開発している日本語入力メソッドで、
ibus-anthyより変換精度が高いことで知られています。Raspbianでは、
apt-getによりibus-anthyをインストールすることが可能ですが、
ibus-mozcは提供されていません。
これまで、2013-02-09-wheezy-raspbianにおいてibus-mozcをビルド
し、インストールした結果をお知らせしていますが、このたび2013-05-25-
wheezy-raspbianがリリースされましたので、追試としてこの環境におけ
るビルドおよび動作確認結果を報告します。


2. 動作環境
(1) 本体
Raspberry Pi model B rev2 (512MBモデル)
(2) SDカード
Silicon Power class4 16GB
(3) OS
2013-05-25-wheezy-raspbian.zip
(4) 日本語環境
ibus-anthyをインストール済み。関連daemonは動作しています。
ibus-mozcのインストール後は、ibus-anthyとibusの設定で切
り替えています。
(5) mozcバージョン
ビルドは、2013/06/03〜04にかけて実施しました。
ここでダウンロードされたmozcのバージョンは以下のとおりです。

Mozc-1.10.1390.102

3. システム設定
3.1 raspbianのインストールおよびアップデート
(1) 2013-05-25-wheezy-raspbian.zipをインストール
インストールは従来通りです。raspi-configの配置が変わったこと
以外は特に注意点はありません。(設定内容は概ねこれまで通りです)

(2) アップデート
$ sudo apt-get update && sudo apt-get dist-upgrade

3.2 日本語環境のインストール
(1) フォントのインストール(お好みで)
$ sudo apt-get install ttf-kochi-gothic xfonts-intl-japanese xfonts-intl-japanese-big xfonts-kaname

(2) iBus-Anthyのインストール
$ sudo apt-get install ibus-anthy; ibus-daemon -drx; ibus-setup
→ 関連設定を目的としています。

3.3 zramの設定方法
ビルド時のメモリ不足に対応するため、zramを導入します。

3.3.1 設定内容
/etc/rc.local の"exit 0"の前に以下の設定を行なっています。

------
# enable zram
modprobe zram
echo $((256 * 1024 * 1024)) > /sys/block/zram0/disksize
mkswap /dev/zram0
swapon -p 1 /dev/zram0
------

3.3.2 設定後の/etc/rc.localの内容
------ここから---------------------------
#!/bin/sh -e
#
# rc.local
#
# This script is executed at the end of each multiuser runlevel.
# Make sure that the script will "exit 0" on success or any other
# value on error.
#
# In order to enable or disable this script just change the execution
# bits.
#
# By default this script does nothing.

# Print the IP address
_IP=$(hostname -I) || true
if [ "$_IP" ]; then
printf "My IP address is %s\n" "$_IP"
fi

# enable zram
modprobe zram
echo $((256 * 1024 * 1024)) > /sys/block/zram0/disksize
mkswap /dev/zram0
swapon -p 1 /dev/zram0

exit 0
------ここまで---------------------------

3.3.3 再起動
再起動し、zramを有効にしてください。


4. ibus-mozcのビルド
「参考」の項目に基づいてibus-mozcをRaspberry Pi上でコンパイルし
動作を確認しました。

4.1 関連ツール・ライブラリ等のインストール
$ sudo apt-get update
$ sudo apt-get install g++ python libibus-1.0-dev libssl-dev libdbus-1-dev libglib2.0-dev subversion devscripts debhelper libqt4-dev libzinnia-dev tegaki-zinnia-japanese libgtk2.0-dev libxcb-xfixes0-dev

4.2 ibus-mozcのソースコード入手
$ cd ~/; svn co http://src.chromium.org/svn/trunk/tools/depot_tools;
$ export PATH="$PATH":`pwd`/depot_tools
$ mkdir -p ~/src/mozc; cd ~/src/mozc; gclient config http://mozc.googlecode.com/svn/trunk/src; gclient sync

4.3 build_toolのビルド
$ cd ~/src/mozc/src; python build_mozc.py gyp
$ python build_mozc.py build_tools -c Release

4.4 ibus_mozcのビルド
$ python build_mozc.py build -c Release unix/ibus/ibus.gyp:ibus_mozc unix/emacs/emacs.gyp:mozc_emacs_helper server/server.gyp:mozc_server gui/gui.gyp:mozc_tool renderer/renderer.gyp:mozc_renderer

ここで、「エラー137」を発生してビルドが停止する場合、メモリ不足が
原因とのことです。zramが適切に動作していない可能性がありますの
で3.3項の設定を再度確認してください。

4.5 インストール

$ sudo mkdir -p /usr/lib/ibus-mozc/
$ sudo cp -p ~/src/mozc/src/out_linux/Release/ibus_mozc /usr/lib/ibus-mozc/ibus-engine-mozc
$ sudo chown root.root /usr/lib/ibus-mozc/ibus-engine-mozc
$ sudo cp -p ~/src/mozc/src/out_linux/Release/obj/gen/unix/ibus/mozc.xml /usr/share/ibus/component/
$ sudo chown root.root /usr/share/ibus/component/mozc.xml
$ sudo chmod -x /usr/share/ibus/component/mozc.xml
$ sudo vi /usr/share/ibus/component/mozc.xml
変更前: /usr/libexec/ibus-engine-mozc
変更後: /usr/lib/ibus-mozc/ibus-engine-mozc
$ sudo mkdir -p /usr/lib/mozc/
$ sudo cp -p ~/src/mozc/src/out_linux/Release/mozc_server /usr/lib/mozc/
$ sudo cp -p ~/src/mozc/src/out_linux/Release/mozc_tool /usr/lib/mozc/
$ sudo chown root.root /usr/lib/mozc/*

(6) 再起動および設定
Raspberry Piの再起動後に、IBusの設定により「インプットメソッ
ドの選択」からmozcを選んでください。

これで、ibus-mozcによる日本語入力が行えるようになります。

5. 動作
5.1 バージョンの表示

"ばーじょん"と入力し、変換することによりバージョン番号を表示
します。

"ばーじょん" --> Mozc-1.10.1390.102

5.2 その他
なぜか、インプットメソッドの項目にmozcのアイコンが表示されない
ようです。

6. 更にその他
本件ビルドには、3時間以上かかりますが、その間にネットワークが
不通になる現象と、ビルドが終わった後にシステムが停止している
現象が発生しました。
ネットワークが不通になる状態は途中で気づいたため、ifdownと
ifupによりネットワークが再開することを確認しましたが、システム
停止は、ビルドのまま終夜通電し翌朝応答しない状態となってい
ました。(キーボード反応なし、ネットワーク反応なし)

本体が熱を持っていなかったので、ETHER-LINKデバイスが停止
していたのか、それともCPUがスリープモードに入ったのか、不明
です。

このような現象にはこれまで出会ったことがありません。2013-05-25-
wheezy-raspbianの仕様なのか、それとも何か別要因なのかは
おいおい調べることにします。

以上ご参考まで。

mitsunori
Last edited by mitsunori on Wed Jun 05, 2013 1:17 pm, edited 1 time in total.

tkamada
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Re: ibus-mozc(日本語変換)のインストール

Wed Jun 05, 2013 11:49 am

有用な情報ありがとうございます。

iBus-Anthyでも十分とは思っていたのですが、mozcがiBusから使えるとなれば、試してみたいと思いました。
ちなみに、体感速度ではどうなのでしょうか。iBus-Anthyでも入力が遅いと感じていて、Raspberry Piの能力ではやむをえないのかなと思っているのですが。

tkamada
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Re: ibus-mozc(日本語変換)のインストール

Wed Jun 05, 2013 11:54 am

最初のポストで、anthyのほうが若干速いとお書きになられていたのに気づきました。やっぱりそうでしょうねぇ...

Rasbpian以外のDistroやBSD系だとどうかとか思わないでもないので、時間のあるときにArch Linuxあたりで試してみます。

mitsunori
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Re: ibus-mozc(日本語変換)のインストール

Wed Jun 05, 2013 1:02 pm

tkamada さん

mitsunori と申します。
コメントありがとうございます。

ibus-mozcをRaspberry Pi上で使うのは少々つらいと
感じています。実は、この一連の書き込みで最初のもの
は、Leafpadを相手にibus-mozcで入力したものです。

せっかくビルドしたのだから使ってみようと思ったですが
途中で投げ出したくなりましたね。おかげでそれ以降は
ubuntu上でibus-mozcを使っています。快適です。

もし、お試しになりましたら、どんな塩梅か教えてください。

ご参考までにビルド済みのibus-mozcを添付しようとしたの
ですが、容量が大きすぎたのか(16,417,424byte)アップロード
できないようです。
動作速度をご体感…いただきたかったのですが残念です。

mitsunori

tkamada
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Re: ibus-mozc(日本語変換)のインストール

Sun Jul 28, 2013 12:26 pm

このスレッドにしたがって、最新のRaspbianと最新のMozcのsvnリポジトリから、ビルドすることができました。
ありがとうございます。

結局僕も実機(Pi)でコンパイルしてしまったのですが、QEMUを使って速いマシンでRaspbianを起動してビルドするとか、いくつかの方法を試そうとしていたのですが、結局そうしているうちにコンパイルが終わってしまいました。

動かした結果ですが、Anthyとくらべて、それほど遅いとも感じませんでした。

こうなると、なにか野良リポジトリを置いてそこからapt-getできるようにすべきかなど考えてしまいました。
授業で使うので、多数のSDカードにインストールするのが面倒だな、っていう動機ではあるのですが。

mitsunori
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Re: ibus-mozc(日本語変換)のインストール

Mon Jul 29, 2013 12:43 pm

tkamada さん

mitsunoriと申します。
インストールできたとのことおめでとうございます。
また、お知らせいただきありがとうございました。

バイナリパッケージで配布できたら便利ですね。
apt-getするとなるとdeb形式にまとめるのでしょうか。
よろしければ作り方など紹介いただきたくお願いいたします。

最近身辺が騒がしくRaspberry Piを使うことができていません。
ibus-kkcをビルドしてみようかと思いつつ全く進展していないの
でした。

mitsunori

ytakumi
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Re: ibus-mozc(日本語変換)のインストール

Thu Apr 10, 2014 9:14 pm

Linux初心者です。
最初に書かれている手順で問題なくビルドできました。
5時間くらいかかったような気がします。
最新のOSのバージョンのせいかもしれませんが、フォルダ名がoutからout_linuxに変わっていて、そこだけ変更しました。
変換は少しだけ遅いですが、すごく使いやすいです。
情報ありがとうございます。

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